この記事は、「いつかは不動産会社を立ち上げたい」「独立を目指して準備中だけど、何から手をつけていいか分からない」と考えている方に向けて、開業までに絶対に押さえておきたい準備の全体像をわかりやすく解説していきます。
簡単に私の自己紹介をすると、大手不動会社出身の不動産営業マンとして関西で勤務。
その後、宅建士として起業をしながら、不動産テック企業で会社立上げの2軸でキャリアを築きました。
現在は、宅建士の学舎である『不動産キャンプ』を運営しながら、フリーランス宅建士としても活動しております。
宅建士の学舎である不動産キャンプは宅建の知識だけでは補えない、不動産の実務や集客について学ぶオンラインスクールです。
新卒で不動産会社に入った私は右も左も分からない状態でした。不動産会社は想像以上に忙しく、殺伐とした雰囲気で「こんな初歩的なこと聞いたも良いのかな…」と常に思っていました。
それでもお客様対応をしないといけなかったので勇気を振り絞って質問しても、怒られたり、自分で考えろと言われることが多々ありました。
一生懸命自分で調べてお客様対応をしても間違えていることもあり、お客様からはクレーム、上司からはみんなの前で大声で怒鳴られる日々が続きました。
そんな日が続く中で、1から丁寧に仕事を教えてくれる人がいたら良いな、自分一人でもできるようになれたらいいな、年収1,000万円を超えるような先輩や上司に直接指導して欲しいなと思っていました。
そうして会社に勤めながら自分用のマニュアルを作ったのが不動産キャンプの始まりなのです。
今では、日本全国、そしてアメリカ、中国、台湾と海外のメンバー合わせて約250名が所属する大きな学舎となりました。

宅建合格後は、実務や集客、そしてサービスの立ち上げから売上を作り安定させていくステージまで、一貫して教育させていただいております。
宅建士の学舎、不動産キャンプが気になる方は、概要欄に公式ラインを掲載しておきますのでぜひご覧ください!
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それでは今回お話しするtopicはこちらです!
開業の現実は、理想や情熱だけでは乗り越えられません。
法人設立や資金準備、集客、そして事業の差別化戦略まで、一歩ずつ形にしていくためには「正しい順番」と「リアルな知識」が必要です。
本記事では、不動産業界での独立を成功させるために欠かせない「5つのステージ」をベースに、必要な思考・行動・準備項目を網羅。副業や協業、資金調達、採用、果てはM&Aを視野に入れる人にとっても、“経営者としての土台”を築くための実践ロードマップとなるはずです。
それでは早速解説です。

また、今回、未経験から不動産開業をされたお二人に不動産開業のリアルなお話が聞けるイベントを企画しました!
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開業ビジョンの言語化と逆算設計
最初にやるべきは「ビジョンの言語化」

不動産業での独立を目指す際、多くの人が開業手続きや営業ノウハウから始めがちですが、本当に最初にすべきは「ビジョンの言語化」です。
「年収1,000万円を達成したい」「家族との時間を増やしたい」「地元で信頼される存在になりたい」など、人それぞれの想いが出発点です。これを言葉にすることで、行動に一貫性が生まれ、モチベーションの源にもなります。「なぜやるのか」が明確であれば、壁にぶつかっても立ち戻れる原点になります。
完璧である必要はありません。たとえ曖昧でも、自分の理想像を言語化することが第一歩です。
ゴールから逆算して行動を設計する

ビジョンが明確になったら、次はゴールからの逆算設計に移ります。
たとえば「3年後に年商3,000万円」を目指すなら、2年後、1年後、半年後の状態を具体的に設定し、そこから逆算して日々の行動を決めていきます。抽象的な夢が具体的なタスクに変わり、曖昧な努力ではなく戦略的な実行が可能になります。
行動の優先順位も明確になり、判断のスピードも上がります。成功している個人事業主は、こうした設計に基づいて動いています。
設計がもたらす実行力と成果

逆算設計があることで、「今、何をすべきか」が自然と見えてきます。限られたリソースの中で、どこに力を注ぐべきかが分かるため、迷いや後回しが減り、継続的な成果につながります。
気分で動くのではなく、ビジョンに沿って行動を選び取る。その積み重ねが信頼や収益に直結していくのです。
開業前の「自己投資」とインプット設計
実務力だけでは足りない。開業前こそ“見えない資産”への投資を
開業はゴールではなく、「経営者としてのスタート」です。法人設立や事務所準備も大切ですが、最も重要なのは経営者としての“土台作り”。
営業や実務に強くても、経営スキルがなければ事業は長続きしません。特に、財務やマーケティング、人材マネジメントといった領域の知識は、開業後すぐに必要となる場面が多く、プレイヤーから経営者への視点転換が不可欠です。
すでに不動産業界で実績のある方でも、損益分岐点の考え方や採用・業務フローの設計、リピート率向上の仕組みなど、「会社を回す力」は別物。現場の延長線では得られない学びが求められます。
磨くべき5分野と、効率的なインプット法

開業前に最低限インプットしておきたい分野は以下の5つです。
- 経営数字(財務・会計・資金繰り)
- マーケティング(集客・ブランディング)
- 業務設計(IT・業務効率化・外注管理)
- 人材マネジメント(採用・教育・評価制度)
- リーガル・許認可(契約・法務・免許管理)
これらを完璧にする必要はありません。大切なのは、「相談できる相手を持つ」ことです。
効率よく学ぶ手段としては、書籍やYouTubeなどの情報収集が気軽で効果的。信頼できる実務者から学べる有料セミナーやスクールも、短期間でのレベルアップに有効です。
また、現役経営者とのランチや面談は、リアルな学びの宝庫。「どんな失敗をしてきたか?」を聞くのが最大の教材になります。
税理士や社労士など、創業時に頼れる外部パートナーと早期につながっておくのも、自己投資のひとつ。「知らなかった」が命取りになる場面を減らせます。
横のつながりが、経営の可能性を広げる

意外に効いてくるのが“横のつながり”。同時期に独立した仲間や、異業種の経営者、地域のプレイヤーなどからは、一人では得られない視点が得られます。
新しい打ち手に悩んだとき、思考が煮詰まったとき。そんなときに頼れるのは、開業前から築いた人脈です。
「今、誰とつながっておくか」。その選択が、開業後の成長と安定に直結します。
法人設立と事業計画のつくり方
事業設計と法人化の意味を明確にする

開業準備を進める中で、「いつ法人を設立すべきか?」という悩みに直面します。名刺や肩書きのために“なんとなく法人化”する人もいますが、法人設立のタイミングや目的は、事業の土台そのものに影響します。
不動産業は個人事業でも始められますが、以下の理由から多くの人が法人を選択します。
- 信用力の向上(取引先・金融機関・顧客への印象)
- 節税のしやすさ(経費処理・給与分散・消費税など)
- 採用・業務提携のしやすさ
- 将来的なM&Aや事業譲渡を見据えた組織化
つまり、「自分一人の仕事」から、「仕組みとしての事業」へと育てるための器として、法人は有効なのです。
法人化の基本ステップは以下の通りです。
- 商号・本店所在地の決定
- 定款の作成(株式会社は認証あり)
- 資本金の払込と登記申請(法務局)
- 税務署や自治体への各種届出
- 宅建業免許の取得(専任宅建士の設置・事務所要件などに注意)
法人設立から宅建業免許取得までは、時間がかかるため。並行して、名刺・メール・ホームページなど最低限の営業ツールも準備しておきましょう。
自分のための「事業計画」を作る

法人化と並行して進めたいのが、事業計画の作成です。ここでの目的は、融資や補助金の申請ではなく、自分自身の考えを整理し、行動を明確にすることです。
盛り込むべき要素は以下の通り。
- ビジネスモデル(仲介、買取再販、管理など)
- 想定する顧客と提供価値
- 初年度の収益予測とアクション数(例:月○件の面談や成約)
- 必要な経費と資金繰り(人件費・広告費・オフィス代など)
- キャッシュフローの見通しとリスク管理
この段階では、数字の正確性にこだわる必要はありません。大切なのは、「方向性・ゴール・具体的な動き」が整理されていることです。
さらに、創業初期は不安定なフェーズだからこそ、「守りのライン」を設定しておくと安心です。
- 月間固定費の上限
- 売上未達が続いた場合の見直し基準
- 広告費の投資上限とストップルール
こうした判断基準を事前に設定しておくことで、いざという時も冷静な対応が可能になります。
開業資金の準備とコスト感覚を掴む
「いくら必要か?」に正解はないが、目安はある

不動産業の開業にかかる費用は業態や規模によって大きく異なります。
自宅開業や1人運営なら100〜200万円で始められますが、駅前に店舗を構える場合、初期費用は300万〜500万円以上になることもあります。
主な初期費用の目安は以下の通りです。
- 法人設立費用:約25万円
- 宅建業免許申請費用:約15万円(都道府県知事)
- 供託金・保証協会加入費:約60〜100万円
- オフィス契約・内装費:10〜100万円
- IT・業務ツール:5〜20万円
- 名刺・広告物制作:5〜10万円
合計で100万円〜300万円が目安ですが、オフィスの場所やツールの充実度により変動します。
固定費の把握と資金繰りの視点

開業後の負担で大きいのは、月々の固定費です。家賃、通信費、業務システム、人件費、広告費など、毎月の「出ていくお金」を見える化し、最低限必要な売上(損益分岐点)を計算しておくことが重要です。
また、資金調達については自己資金のみでの開業も可能ですが、キャッシュ不足に陥るリスクもあります。多くの起業家が活用しているのが、日本政策金融公庫の創業融資。無担保・無保証で数百万円〜1,000万円の融資が受けられる可能性があります。
他にも、IT導入補助金やキャリアアップ助成金など、条件を満たせば使える制度も。採用や業務効率化を検討しているなら、専門家への相談も視野に入れましょう。(=最低限必要な売上)を計算しておくことが大切です。
キャッシュフロー設計と「最初の売上」戦略

不動産業は売上が立っても入金が遅れる構造上、「黒字倒産」のリスクがあります。そのため、運転資金は最低でも3ヶ月分の固定費×1.5倍を確保するのが理想です。
また、請求〜入金サイクルを逆算し、タイムラグに備えた資金計画を持つことも重要です。契約キャンセルや免許手続きの遅延など、想定外の出費にも対応できる“余白”を意識しましょう。
そして何より、「資金が尽きる前に売上を立てる」ことが開業初期の最大のミッションです。次で詳しく解説する「集客」と「営業戦略」が、その突破口となります。
集客と営業設計
開業初月から“売れる人”は何をしているのか?

開業初期に売上が立つことは稀です。誰もあなたの会社の存在を知らず、信頼もない状態からのスタートとなります。そこで重要なのは、集客と営業の“設計”です。集
客と営業の戦略をしっかり立てて、無駄なリソースを使わずにターゲットに効果的なアプローチをすることが求められます。成功するためには、どの媒体で、誰に、どんなメッセージを届けるのかを明確にすることがカギとなります。
集客と営業の設計をきちんと行う

不動産業の集客方法は多様化しています。例えば、相続相談に特化している事業者ならSEOブログや士業との連携、地域密着型で賃貸業を行う場合はInstagramやLINE公式アカウントを活用、売買仲介の高額物件ならYouTubeやFacebook広告が有効です。ターゲットと媒体との相性を把握し、最も効果的な方法を選びましょう。
また、集客後の営業フローも設計しておく必要があります。興味を引く→教育する→信頼を築く→背中を押して行動させる、といったステップを踏むことで、効率的に顧客を獲得できます。
最初の成約を“最速”でつかむためのポイント
開業初月に成約を獲得するためには、まず事前告知をSNSやLINEで行い、開業前から興味を引くことが大切です。無料相談やセミナーを開催し、顧客との接点を持ちましょう。初期の実績は、無料や手数料調整でも問題ありません。
最も重要なのは「0→1」を達成することです。これにより、信頼構築や口コミ、紹介を促進でき、今後の営業活動に大きく貢献します。
チーム構築と仕組み化
“一人で全部やる限界”は必ずやってくる

不動産業は個人でも成果が出やすい分野ですが、やがて限界が訪れます。
案件に追われて営業や改善が止まり、休みが取れず、対応が属人化しやすくなります。外注のコントロールも難しくなり、キャパの限界が見えてくる――。
こうした壁に備え、早い段階で「任せる力」を育て、ビジネスを仕組みで回す準備が必要です。
これは、長期的に最も重要な投資と言えます。
仲間とつくるチーム、外注活用の一歩
不動産キャンプのメンバーには、開業者を支援できるスキルを持つ人材も多く、信頼できる仲間から外注やチーム化の第一歩を踏み出すことが可能です。
たとえば、
- HP制作:不動産特化で成果を出すサイトの構築が可能。LP型・SEO型・採用強化型などに対応。
- 補助金申請:創業時の資金不安に対し、行政書士や中小企業診断士による申請支援が受けられます。
- LINE公式構築:見込み客対応の効率化、自動返信やチャットボットの設計も支援可能。
- 集客ツール準備:SNS運用やチラシ作成など、エリア特化型のプロモーションも依頼できます。
小さく始め、信頼できるパートナーと一緒に仕組みをつくることが、事業の持続可能性を高めます。
「任せる仕事」を早めに切り分ける

開業後すぐに全てを自分でこなすのは非効率です。以下のような業務は、外部に任せた方が成果が出やすいものです。
- Web制作やSNS素材などのデザイン系
- LINEやCRMなどの業務自動化
- 創業計画書や補助金申請など資金まわり
- ブログ・YouTube・SNS投稿など広報業務
いきなり雇用を考える必要はありません。月1万〜5万円のスポット委託から始めることで、時間と脳のリソースを確保できます。
「誰に何を任せるか分からない」場合は、まずは私にご相談いただければと思います。
信頼できる相手に小さく任せるところから始めることが、長く続く経営の一歩になります。
まとめ
“夢で終わらせない開業準備”を、今日から始めよう
この記事では、不動産業での独立を目指す方へ、開業前に本当に必要な準備をステップごとにお伝えしました。
必要な準備は少なくありません。
開業には勇気が要りますし、「失敗したら」「お金が不安」といった悩みもつきものです。
でも、その不安を受け止め、前に進む覚悟がある人こそ、独立の一歩を踏み出せます。
100%安心できる準備はありません。けれど、正しい地図さえ持っていれば、迷っても戻れる道があります。
最後に伝えたいのは一つだけ。
開業は“思い”だけでは進まない。動くことがすべてです。
「いつかやりたい」を、「〇年〇月開業」に変えてみてください。
そして、今日できる小さな一歩を決めてみましょう。
- 理想の働き方を書き出す
- 免許取得を調べる
- SNSアカウントを開設する
- 同業者に話を聞く
- 開業セミナーに申し込む
何でも構いません。動き出せば、見える景色が変わります。
「ひとりで始めて、ひとりで悩まない」
それが、不動産開業を成功に導くカギです。

また、今回、未経験から不動産開業をされたお二人に不動産開業のリアルなお話が聞けるイベントを企画しました!
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