本記事は、宅建合格後に必ず覚える必要がある「不動産の実務」について説明します。宅建合格だけで終わらないよう、宅建士の仕事内容のふわっとした部分だけでなく、未経験でも一人で稼げる宅建士になるために細かな部分まで解説します。
今回の内容は、不動産業界未経験の方に向けて不動産の仕事内容について全て実務内容をお伝えします。
この記事だけで「私でも不動産の仕事ができるかもしれない」と希望を持てるような内容になっています。
こんな方におすすめ
- 不動産の実務を覚えたい
- 未経験だけど不動産業界で挑戦したい
1.宅建合格後は、不動産実務を学ぶ
宅建合格後に、不動産の仕事に挑戦しようと思った時、下記画像のように、感じたことはありませんか?

宅建士として仕事をするためには、宅建に合格しているだけでなく不動産実務を全て理解しておく必要があります。
不動産開業やフリーランス宅建士、宅建を活用した副業、不動産会社への就職。
宅建には様々な働き方がありますが、どの選択をにも不動産実務という基礎スキルが必要です。
ほとんどの宅建合格者は、宝の持ち腐れ状態です。
この記事を読んだ多くの方から、不動産実務の全体像を理解でき、自分でもできるかもしれないと言うお声をいただいております。
初めて読む方はぜひ最後まで飛ばさずに読んでいただき、宅建合格後の学習に繋げてください。
2.不動産実務の全体像を理解する
まずは、不動産実務の全体像を把握し、どんな実務があるのかを整理してみましょう。

この画像は、宅建士が不動産の仕事で行うべき実務をまとめた一覧表です。
「宅建で学んだ知識はあまり使えなそう」と感じた方も多いと思いますが
ところどころで宅建で学んだ知識を使いますので、実務を学ぶことで宅建知識がリンクしてきます。

宅建合格者はもちろんですが、宅建を勉強している方も実務内容を勉強すると合格率がグッと上がります。
実際に不動産キャンプで宅建を勉強しながら実務学習をしていた方からもお声をいただきました。
ではここからは、不動産実務を分解してお仕事の内容について説明します。
A:不動産売却のお手伝い
不動産売却のお手伝いの中身の実務を4つに分類しました。

Aの不動産の売却相談では、主に不動産売却に対して対応ができるようになるための不動産実務です。
不動産取引の入口業務にもなり、実務を覚えておくと不動産の売却相談に自信を持って対応することができるようになります。
また4つに分類した不動産実務について、具体的にどんな仕事内容なのか解説をしていきます。
1:簡易調査
簡易調査とは、物件の調査をすること。少ない情報から最低調べないといけない調査実務です。

お客様から売却相談を受けた時、査定実務までに行ったほうが良い調査になります。
例えば、登記簿謄本からお客様の情報を取得し、相談してくださった方が本当に物件の所有者なのかを調査します。
簡易調査では、情報収集と予測する力が求められますので、場数を踏むか不動産キャンプで行われる
調査の勉強会に参加をして知識を増やしていきましょう。
2:査定業務
査定業務とは、不動産の実勢価格を計算し、お客様に対して不動産の相場をお伝えする実務です。

お客様が不動産の売却を検討された時、最初に知りたいのが不動産の価値=査定金額になります。
私たち宅建士が不動産の査定金額を代わりに算出します。
査定実務では、不動産の相場把握や実勢価格の計算方法等のスキルを求められますので事前に学習をしておきましょう。
3:媒介契約
媒介契約とは、お客様から売却依頼をいただいた時に行う実務です。

宅建試験で暗記した、一般媒介契約・専任媒介契約・専属専任媒介契約・一般未登録等があります。
不動産実務では、媒介契約書面を見せながらお客様に媒介契約についての説明をします。
媒介契約では、主にお客様に契約内容を決めていただくのですが各媒介契約のメリットとデメリットについてを
お客様にわかりやすく説明し納得いただいた状態で選んでいただく必要があります。
4:価格交渉
価格交渉とは、不動産の売出価格を下げる交渉の実務です。

査定実務で提案した、売出価格で売れない場合に売主様へ価格の値下げの交渉を行います。
最近では、査定金額を高めに出し、売れなかったら徐々に価格を下げる戦略を取る不動産会社が多いです。
価格交渉は、基本的に無い方が良く、なるべく当初の売出価格で契約ができるように
査定実務の時に適正な金額を提示することが重要です。
B:不動産購入のお手伝い
不動産購入のお手伝いの中身の実務を5つに分類しました。

Bの不動産の購入相談では、主に不動産購入に対して対応ができるようになるための不動産実務です。
不動産営業の花形業務で、高スキルの営業力が求められるため実務知識に加えビジネススキルを身につけていく必要があります。
また5つに分類した不動産実務について、具体的にどんな仕事内容なのか解説をしていきます。
5:物件調査
物件調査とは、媒介契約後に物件についての詳細な調査を行う実務です。

簡易調査より具体的な調査実務になり不動産取引の専門家としてあらゆる角度から物件を調査するすきるが求められます。
調査実務が疎かになれば、お客様に迷惑をかけてしまうことはもちろん最終的にはクレームに発展する可能性がある重要な実務です。
また、調査業務は不動産営業の中でも一番難しい実務と言っても過言ではありません。
簡易調査と同じく場数を踏むか不動産キャンプで行われる調査の勉強会に参加をして知識を増やしていきましょう。
6:案内
案内とは、不動産の購入を希望される方に物件の提案をする実務です。

不動産の購入を検討しているお客様にたいして、物件の紹介はもちろん、条件整理等を実務で行います。
また、宅建士としてプロの目線で物件について説明する不動産自体の知識も必要です。
案内実務は、売上に直結するので実務スキルに加えて、クロージングスキルや提案力も兼ね備えておくと良いでしょう。
7:諸費用計算
諸費用計算とは、不動産購入や不動産売却に必要な費用を計算する実務です。

不動産取引はお客様の人生がかかるほどの金額なので、お金に対してはシビアになる必要があります。
特に諸費用は、仲介手数料だけでなく様々な項目に分かれるためそれぞれの諸費用の計算方法を覚えておきましょう。
また、諸費用は物件価格の変更や、利用する銀行によっても変動する場合があるので注意が必要です。
8:(住宅)ローン関係
ローン関係とは、不動産を購入する場合にローンが必要な方に対して提案する実務です。

ローンの種類はいくつかありますが、今回は住宅ローンを利用する場合の事前審査を図で解説しました。
不動産を現金一括で購入できるお客様は少ないため、このようなローンに関する実務は覚えておくと強いです。
また、事前審査という実務は、銀行の担当の方がおこなうものですがそこまでのアプローチは我々宅建士が行います。
必ず覚えていただきい不動産実務です。
9:購入申込書
購入申込書とは、不動産購入を決断した時に申込む際に必要な書類です。

不動産の購入を決断されたお客様には購入申込書に購入条件や買付希望金額を記入いただきます。
たとえば、手付金額や値引き交渉などです。
購入申込書に記入された内容を我々宅建士が代わりに売主様へお伝えしこの条件で良いかを確認する不動産実務です。
C:重説・契約のお手伝い
重説・契約のお手伝いの中身の実務を2つに分類しました。

C:重説・契約のお手伝いでは、宅建の知識を一番利用する実務になり
売主、買主様の不動産取引を円滑に進めるために作成し説明をする書類になります。
未経験の方にとって重説・契約書の作成、説明実務は経験したことがなく分かりにくいかも知れませんが
宅建で学んだことを正確に落とし込んでいくことで実務ができるようになります。
また2つに分類した不動産実務について、具体的にどんな仕事内容なのか解説をしていきます。
10:重要事項説明書作成と説明
重要事項説明とは、物件の物理的状態・権利の状況や取引条件などの重要事項を宅地建物取引士が買主や借主に詳しく説明する実務です。

売主と買主の不動産取引をまとめることができれば次に重要事項説明書を作成します。
重要事項説明書を作成するには調査資料が必要になるので書類作成スキルに加えて調査スキルも必要です。
重要事項説明書の作成は書類作成スキルや情報収集力求められますので、場数を踏むか不動産キャンプで行われる
重要事項説明書作成・説明の勉強会に参加をして知識を増やしていきましょう。
11:契約書作成と説明
不動産の契約書とは、対象となる不動産を、契約書に記載されている金額をもって買主が買い受けることを規定している書類です。

不動産の実務では重要事項説明書の後に行います。
中でも特約事項を記入する欄はとても重要な実務なので覚えておきましょう。
契約書では重要事項説明書と同様、書類作成スキルや情報収集力求められますので、場数を踏むか不動産キャンプで行われる
契約書作成・説明の勉強会に参加をして知識を増やしていきましょう。
D:決済のお手伝い
決済のお手伝いの中身の実務を4つに分類しました。

D:決済のお手伝いでは、主に不動産契約後から決済で行うための不動産実務です。
直接的な営業というよりは、無事に引渡しができるようにお客様のサポートをする実務が多くなります。
それでは4つに分類した不動産実務について、具体的にどんな仕事内容なのか解説をしていきます。
12:融資の本審査
融資の本審査とは不動産売買契約後に買主様が銀行と借入についての審査を行う実務です。

ここでも住宅ローンを扱いますが、事前審査で審査に通過していても融資が受けられない場合や減額の可能性があるので注意が必要です。
契約後に融資を受けることができないことが判明した場合は、それまでのものがすべて白紙になってしまいますので
融資の本審査を受ける前の準備を怠ってはいけません。
お客様にスムーズに対応ができるように覚えておきましょう。
13:抵当権の抹消手続き
抵当権の抹消手続きとは、不動産についている抵当権という担保を抹消する手続きです

抵当権抹消の手続きはお客様自身に行なっていただきますが
私たち宅建士は、いつまでに何をしないといけないかや、司法書士の紹介等、サポートをします。
お客様にとっては、不動産取引一生で何度もあるものでは無いため。
このような細かな部分はなるべくお手伝い、リードできると頼れる宅建士になることができます。
14:決済業務
決済業務とは、取引を完了させる最後の不動産実務「残代金の授受」と「物件の引渡し」の実務です。

決済時は主にお客様と銀行、司法書士がやりとりされるので、宅建士が行う実務はありませんが
書類の準備等、補佐役としてお客様に負担をかけないようにお手伝いをします。
15:決済後のアフターフォロー
決済後のアフターフォローとは、決済が終わった後にお客様と連絡を取り、困っていることがないか確認する実務です。

この実務内容について同業者に話していると「中古でここまでやらなくて良いんじゃない?」と
意見をいただくことがあり、必須業務ではないことに気づきました。
ただし、不動産キャンプメンバーの方々には必ず行っていただきたい実務内容です。
お客様を第一優先に考えると、決済後に連絡を入れることは当たり前にできるようになっていただきたいです。
まとめ
今回は、「不動産実務の全体像」について解説しました。
今回覚えていただきたいのは4つです。
- A:不動産売却のお手伝い
- B:不動産購入のお手伝い
- C:重説・契約のお手伝い
- D:決済のお手伝い
この4つの実務内容は、不動産業界で必ず必要になる実務知識です。
宅建合格の次のステップアップとして実務勉強に進む方が多く、将来的に不動産業界で開業、フリーランス、副業、就職を目標にされています。なので宅建を活用して不動産業界に挑戦してみたい方は。この記事で学んだことを思い出して、今日まとめた4つの実務内容をもう一度見返し、いつでも声に出して言えるようになるまで復習をしましょう!
また、
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